子供を産むことについて、女子高生の記憶と今。

 生きてるだけでヘトヘト、

軟弱なあやコムだよ★

アラサーになると、

周りが結婚、不妊治療、姑の愚痴とか、

いろいろ聞くようになって、

よその国の出来事くらいに

自分の生活や悩みとに距離を感じる。

ああ、大人の世界を生きているんだ。

年齢だけ重ねて、自分のことだけ考えて、

自由気ままに暮らすあやコムとは違う、

他人の人生を背負って生きている。

そんで、子供について 思い出したので、メモ。

まだ女子高生だったころ、

同級生の女の子が「子供が欲しい」と

言った。

当時の彼女には彼氏がいた経験もなく、処女であった。

将来ゎ結婚してぇ、犬飼ってぇ、子供は二人でぇ、、。

みたいな夢物語ではなく、

「結婚はしなくてもよいから、アンタの精子が欲しい」と

と指差し、男子本人の前で言ってのけたのだ。

もちろん、周りも言われた本人もぎょっとしたが

彼女の真剣な眼差しに冷やかすこともなかった。

あやコムは子供が欲しいなんて考えたこともなかった。

ちょうどその頃、姉が出産間近で

日に日に膨れていくお腹を見て、正直に言えば、

不気味に思っていた。

姉は出来婚で、産むか産まないか、をかなり悩んでいた。

なんなら、「別れたいけど別れてくれない」などと親に泣きついていた。（単なるマリッジブルーかもだけど）

精子が欲しい彼女に、

「なんで子供が欲しいの？」と聞いたら、

「私がいなくては生きていけない存在が欲しい」

と答えて、あやコムは唖然とした。

確かに、赤ん坊は、一人では絶対に生きていけない。

他のどんな動物の赤ん坊より、

成人するのに手間と時間はかかるだろう。

しかし20年で成人した、その後の人生は？

そして、別に「私」でなくてはいけない理由はない。

他に信頼できる大人がいればよいのだ。

一人では生きられない。

とは、

あなたがいないと生きられない。

では、全く意味が違う。

だけど、彼女にそんなこと言えなかった。

きっとあやコムの考えは間違ってない。

だけど、この正しさはなんの役にも立たない。

「そっか。」

 とだけ言って、すげーな、この子は。

と思ったのを覚えている。

自分がいなくては、生きられない存在なんて

あやコムには恐ろしいと思ったのだ。

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ある日、保健体育の授業で、

「この映像は見なくてもよい。作り物かもしれない。」などと前置きがあった上で、

子供を堕胎していると思われるエコーの映像を流した。

子供は大きくなっているのか、

エコーでもはっきりと頭の位置がわかり、堕胎するための機器と思われる管のようなものから必死に逃げてるように見えた。

人の形をしたものが、人でなくなり、肉片となる様子のエコー映像だった。

あやコムはまず、

見なくてもよい、作り物かもしれないものを授業で流すって頭オカシイのか？という気持ちと、

これを見せる意図を説明しない先生に腹が立った。

「レイプだろうが望まぬ妊娠だろうが絶対に堕胎はしちゃダメってみんなにも分かってほしい。（個人の宗教的見解として説明）」

とか

「堕胎するなら早くしないと母体にも負担で大変（医学的説明）」

とか

作り物かもしれない映像を見せるんだから、

せめて先生は本当の気持ちを言うべきだと思った。

真相は不明、他の学校でもこんな映像流したのかも不明。

とにかくその先生は気持ち悪いと思ったので卒業まで関わらないようにつとめた。

赤ちゃんのエコー映像、写真をみるたびに

思い出して、なんか変な気持ちになる。

そういやセックスって子作りなんだよな。

このことをすっかり忘れていた。

いや、忘れてない。

ただ、子作りとは別のことにするために、

避妊具なるものがあるんだよなあ。

などと考えて、

セックスが多くの人にとって気持ち悪いものであれば、

子供が欲しい！って目的以外でしないからよいのに、

と思ったのに反して

快楽の果てにうっかり出来た姪が

すくすく成長し

生まれなかったかもしれない子供がこの世界で楽しそうに

生きているのをまざまざと見せつけられて、

案ずるより産むが易し

を全く異なる意味で、府に落ちたのでした。

子供は親の都合で生まれてくる。

だからせめて

生まれてくるすべての子供は、

身近な大人に愛されまくって、

大人になって欲しい。

もし、愛されてこなかったまま

大人になっているのなら

代わりに言ってやる。

生まれてきておめでとう。

生まれてきてくれてありがとう。

幸福を祈りまくってやる。

幸せであれー！