0と1で作られたデータは既に、わたしの記憶の一部だった。
LINEのデータが消えた。
もちろん、わたしにバックアップなどという概念はない。
「ともだち」は依然としてそこにいる。
「ともだち」との往復書簡だけが、消えてしまった。
また作ればいい。
思い出なんて、文字にも写真にも残ってないけど、
どぶねずみみたいに、美しく生きたらいい。
脳内のヒロトさんになぐさめてもらったとて、
やっぱりいくつか取っておきたかったような言葉の往復があって、
それはコピペとかではちょっと再現できないような気がして、
既にLINEにノスタルジーを感じている。
その事自体に少し驚く。
でも、このタイミングだったような気がする。
失われるのだとしたら、
このタイミングしかないような気がする。
納得してないし、後悔は常にあるし、返せてない恩とか
色々あったけど、そりゃもう色々あったけど、
ありがとう、さようなら。
今から、一からでも、
関係性を築き上げたいと思える人とだけ、
付き合っていけと、いうことにしよう。
これからもバックアップなんかしねぇよ。
人生一度きりだぜ?
って職場で言えなくて震える。