「恋はした方がよいよ。」彼は言った。
恋、愛、性、仕事、子供、結婚。
本当は二十代のうちに自分なりに考えて行動して、
良いも悪いも結果をだして、
選んで、けりをつけねばならぬことを、
ガンガン無視して生きてきたのだ。わたしは。
自分の年には母親はすでに三人の子供を産み、
子育てで疲弊していたであろうに。
恋も愛も、なんて恋愛はなんと贅沢なのだ!と思うけれど
恋の期限は短く、ビギナーズラックみたいなもんで、
継続するには愛と惰性が必要なのだろう。
そして、恋愛感情とは着ぐるみ剥がせば「性欲」であったりする。
恋と性欲は相性がよいが、
愛と性欲は相性が悪いように思える。
性欲なければ子供はできづらいだろうし、
大抵の人間にとって気持ちよいとプログラムされた行為なので恥じることでもないけれど、見せびらかすものでもない。
チカン、アカン。
本能と言ってしまえば議論は終了。
しかしそれは動物の話で、人間は違う。
親の責任で命を預かるということが子育てだろう。
必ずしも男と女、ツガイでなくてもよいが、複数の大人の手や知恵や時間は必要だ。
生まれてすぐに歩き出す馬のようには子供は大人にならない。
わたしのように子供でいたいトイザらスキッズなババアもいる。
まず、人に成るのに20年もかかるのだ。
しかも成人してもまだ社会人じゃなかったりするのだ。
おっそろし!
ああ、おっそろし!
正気かよ、すべての親となった人。
マジでリスペクトだよ。
30代になれば、もう新しい仕事はなかなかチャレンジできない。未経験歓迎なのは20代だけ。
20代で専門性を磨いて、管理職を目指すのが一般的である。
母親になった非正規社員は、ほとんどの場合、専門性はなく、戻る席もない。
「わたしの代わりは他にいるもの、、、」リアル綾波状態。
うひょー。こええー。
自由に選べる世界は、自己責任になる。
しかし自分の人生のどれだけを選べるっていうの?
国籍、親、兄弟、健康、能力、経済状況、、。
分かってる。
分かっているよ。
とにかく、手持ちのカードでやりくり頑張ってくださいってことよね。
うんうん。
不満言ってもしようがないものね。
上を見ても下を見ても、あなたを生きるのはあなただけ。
うんうん。
どうせ死ぬときは、独りだもんね。
「恋はした方がよいよ。」うるさい。